
ニキビ(尋常性ざ瘡)は、毛穴の詰まりや皮脂の過剰分泌、アクネ菌の増殖などが原因で発生する皮膚疾患です。放置すると炎症が悪化し、赤みや膿を伴うニキビ(化膿性ざ瘡)になったり、ニキビ跡として残ることがあります。適切な治療を行うことで、症状の改善や再発予防が可能です。保険適用の範囲内で受けられるニキビ治療は、主に以下のような方法があります。
外用薬(塗り薬)
ニキビの原因や症状に応じて、以下のような薬が処方されます。
- 過酸化ベンゾイル(ベピオゲル・デュアック配合ゲル)
- 薬の作用:毛穴の詰まりを改善し、アクネ菌を抑える
- 副作用:皮膚の乾燥・赤み・かゆみ
- アダパレン(ディフェリンゲル)
- 薬の作用:毛穴のつまりを防ぎ、角質のターンオーバーを促進
- 副作用:皮膚の赤み・ヒリヒリ感
- 抗菌薬(ダラシンTゲル・ゼビアックスローション)
- 薬の作用:ニキビの炎症を抑える抗生物質
- 副作用:長期間の使用は耐性菌のリスクがあるため、過酸化ベンゾイルと併用することが多い
- 合剤(エピデュオゲル・デュアック配合ゲル)
- 薬の作用:過酸化ベンゾイル+アダパレンor抗菌薬の組み合わせ
- 使用上の注意:効果が高いが、刺激が強い場合がある
内服薬(飲み薬)
ニキビの原因や症状に応じて、以下のような薬が処方されます。
- 抗生物質(ミノマイシン・ルリッド・クラリス)
- 薬の作用:赤ニキビや膿を伴うニキビの炎症を抑える
- 使用上の注意:2~3ヶ月以内に使用を終了するのが推奨される
- 漢方薬(十味敗毒湯・清上防風湯など)
- 薬の作用:体質改善を目的として処方されることがある
- ビタミン剤(ビタミンB2・B6)
- 薬の作用:皮脂分泌を抑え、肌の代謝を整える補助療法
保険適用の処置内容
ニキビ(尋常性ざ瘡)の治療には、以下の方法があります。
- 面皰圧出(ニキビ圧出)。
- 毛穴に詰まった角栓や皮脂を医療機関で除去する。
- 炎症の悪化を防ぐ目的で実施。
当院では、ナローバンドUVBを保険適用で受けられます
自費の有効的な治療
自費診療の有効的な内服治療「イソトレチノイン」をご紹介します。
- イソトレチノインは、ビタミンA誘導体(レチノイド)に分類される内服薬です。
- 主に重症の尋常性ざ瘡(ニキビ)治療に使われます。
- 皮脂腺の働きを抑制し、皮脂分泌を減少させることで、根本的なニキビ改善が期待できる薬です。
- 強力な効果がある反面、催奇形性(胎児への影響)が非常に高いため、妊娠可能年齢の女性には厳重な避妊管理が求められます。
- 副作用チェックのため、定期的な採血や診察が必要です。
詳しくはイソトレチノインのページをご覧ください。
自費の有効的な処置
自費診療の有効的な処置『ターゲットクール』で炎症を早く抑えることで早期の症状改善を期待できます。
- 診察・問診(ニキビの種類・生活習慣の確認)
- スキンケア指導(洗顔・保湿・紫外線対策)
- 外用薬・内服薬の処方
- 必要に応じて処置(面皰圧出など)
- 経過観察・治療継続(1~2ヶ月ごとに受診)
詳しくはターゲットクールのページをご覧ください。
日常生活で気をつけるポイント
日々の生活の中で、ニキビ(尋常性ざ瘡)に気をつけるポイントをまとめました。
- 洗顔:1日2回、優しく泡で洗う(ゴシゴシ洗いはNG)。
- 保湿:乾燥すると皮脂分泌が増えるため、低刺激の保湿剤を使用。
- 紫外線対策:日焼け止め(ノンコメドジェニック推奨)。
- 食生活:脂質・糖質を控え、ビタミンB群を積極的に摂取。
- ストレス管理:ストレスはホルモンバランスを乱し、ニキビを悪化させる。
まとめ
ニキビは適切な治療を受けることで改善が可能です。当クリニックでは、保険適用の治療を基本とし、症状に応じて最適な治療プランを提案いたします。長引くニキビや繰り返すニキビでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。