
白癬(はくせん)は、白癬菌(皮膚糸状菌)というカビ(真菌)が皮膚・爪・髪に感染して起こる感染症です。白癬の部位によって「水虫」「たむし」「爪白癬」などと呼ばれます。
白癬の種類と症状
白癬の種類と症状は以下の通りです。
- 足白癬(足の水虫)
- 趾間型(水ぶくれ・皮むけ):足の指の間に発生し、かゆみや皮むけが特徴。
- 小水疱型(ぶつぶつ・かゆみ):足の側面や土踏まずに小さな水ぶくれができ、かゆみがある。
- 角質増殖型(かかとのガサガサ):かかとや足の裏全体の皮膚が厚くなり、ひび割れることも。かゆみは少ない。
- 爪白癬(爪水虫)
- 爪が白く濁ったり、分厚くなったりする。進行すると変形し、もろくなって欠けやすくなる。
- 体部白癬(ぜにたむし)
- 体や手足に円形の赤みが現れ、周囲が盛り上がる。かゆみが強く、広がることも。
- 股部白癬(いんきんたむし)
- 太ももの内側や陰部周辺に発生し、強いかゆみと赤みを伴う。
- 頭部白癬(しらくも)
- 頭皮にできる白癬で、かさぶたや脱毛が見られる。
白癬の診断・検査方法
白癬の診断と検査方法は、問診・診察+検査結果を総合的に評価して行います。
- 顕微鏡検査:皮膚の角質や爪の一部を採取し、白癬菌の有無を確認
- 抗原検査:白癬由来の抗原を検出し診断を確定(簡便で正確、数分から15分程度で結果)
- 培養検査:真菌を培養して診断を確定(数週間かかることも)
白癬の治療方法
白癬の治療方法は、以下の通りです。
- 外用薬(塗り薬)
- 軽症の足白癬、体部白癬、股部白癬には抗真菌薬の外用薬を使用。
- 内服薬(飲み薬)
- 爪白癬や広範囲の白癬には抗真菌薬の内服が必要。
- 服用期間は3〜6か月程度。
- 爪白癬の特別な治療
- 外用薬と内服薬を併用する場合もある。
白癬の予防・日常生活の注意点
白癬の予防および日常生活の注意点は以下の通りです。
- 足を清潔・乾燥に保つ(毎日洗う)
- バスマット・タオルの共有を避ける
- 水虫がある場合は早めに治療(家族への感染を防ぐ)
まとめ
当院では、適切な診断と治療を行い、患者様に合ったスキンケアや予防策をご提案いたします。お悩みの方は、お気軽にご相談ください。