目黒で受けられる副鼻腔炎・咳の専門診療｜目黒駅前ルアクリニック
「風邪が治ったのに、咳だけが何週間も続いている」——そんな経験はありませんか？
長引く咳の原因として意外に多いのが、副鼻腔炎（ふくびくうえん）によるものです。鼻の奥にある副鼻腔で起きた炎症が、気管支まで広がることで咳が続く「副鼻腔気管支症候群」を引き起こすことがあります。
このタイプの咳は、湿った痰を伴う咳や、夜・朝方に強く出る咳が特徴です。風邪やアレルギーと見分けがつきにくく、「なかなか治らない」「市販薬では良くならない」と悩む方も少なくありません。
副鼻腔炎の咳は、急性なら2〜3週間で改善することが多いものの、8週間以上続く場合は慢性化の可能性もあります。
そのため、「咳がいつまで続くのか」「どのタイミングで受診すべきか」を正しく知ることが大切です。
当院（目黒駅前ルアクリニック）では、呼吸器内科・内科・アレルギー科が連携し、咳の原因を副鼻腔・気管支の両面から総合的に診断しています。長引く咳でお困りの方は、早めにご相談ください。
長引く咳、その原因は副鼻腔炎かもしれません
風邪が治っても続く“湿った咳”
風邪や気管支炎が治ったと思っても、「咳だけがいつまでも残る」という方は少なくありません。特に、痰がからむような湿った咳が数週間以上続く場合、単なる風邪の後遺症ではなく、副鼻腔炎が関係している可能性があります。
副鼻腔炎は、鼻の奥にある空洞（副鼻腔）に炎症が起き、膿がたまる病気です。炎症によって鼻水がのどに流れ込む「後鼻漏（こうびろう）」が起きると、その刺激で咳が続くようになります。
このように、鼻と気管支は密接につながっているため、鼻の不調がのどや肺の症状として現れることがあるのです。
咳が止まらないときに考えられる病気
長引く咳の原因は、副鼻腔炎だけではありません。風邪やアレルギー、気管支炎、喘息、逆流性食道炎など、複数の要因が関係する場合もあります。
しかし、副鼻腔炎が原因の咳は「痰が多い」「朝や夜に悪化する」「のどに鼻水が落ちる感じがする」など、独特の特徴があります。
特に8週間以上咳が続く場合には、副鼻腔気管支症候群の可能性があり、呼吸器内科・耳鼻科・内科のいずれでも適切な評価が必要です。
副鼻腔炎と気管支炎の関係 ― 副鼻腔気管支症候群とは
副鼻腔気管支症候群（SBS：sinobronchial syndrome）とは、副鼻腔の慢性炎症が気管支にまで波及する病態です。鼻の奥で炎症が続くことで、細菌や炎症物質が下気道へと流れ、気管支でも慢性炎症が起こります。
その結果、咳や痰が長期間続くようになり、「咳止めを飲んでも治らない」「何か月も続いている」というケースにつながります。
この状態を放置すると、気管支拡張症などの慢性呼吸器疾患に発展することもあるため、早期に原因を特定して治療を始めることが重要です。
副鼻腔炎で咳が続く理由
鼻水がのどに流れ込む「後鼻漏（こうびろう）」
副鼻腔炎の咳の多くは、鼻水がのどの奥に流れ込む「後鼻漏」によって起こります。
本来、鼻の粘膜でつくられた分泌物は外へ排出されますが、副鼻腔に炎症が生じると、粘り気のある膿性の鼻水が増え、鼻から出ずにのどへと回り込んでしまうのです。
この鼻水が気道を刺激し、のどの違和感や咳を引き起こすのが副鼻腔炎の特徴です。特に寝ているときや朝起きたときに咳が出やすいのは、横になることで鼻水が自然にのどへ流れやすくなるためです。
鼻と気管支はつながっている
鼻腔と気管支は、ひとつの「呼吸の通り道」でつながっています。
そのため、副鼻腔で炎症が起きると、鼻の奥から気管支へ炎症が波及することがあります。
このように上気道（鼻・のど）と下気道（気管支・肺）は密接な関係にあり、どちらか一方だけを治療しても症状が改善しにくいのです。
実際、慢性的に咳が続く患者さんの中には、「鼻炎や副鼻腔炎を改善したら咳も落ち着いた」というケースも少なくありません。
つまり、咳を治すには鼻と気管支の両方をケアすることが大切なのです。
副鼻腔炎の炎症が気管支に広がるメカニズム
副鼻腔炎が長引くと、鼻腔内で増えた細菌や炎症性物質が、のどを経由して気管支に届きます。
これが繰り返されることで、気管支の粘膜にも炎症が定着し、副鼻腔気管支症候群（SBS）を発症します。
この状態になると、
- 咳や痰が長期間続く
- 呼吸がしづらい
- 風邪を引くと悪化しやすい
といった症状が現れることがあります。
早期に副鼻腔炎を治療することが、気管支への波及を防ぐポイントです。
咳はいつまで続く？改善までの目安期間
急性の場合は2〜3週間で回復することが多い
副鼻腔炎による咳の多くは、急性副鼻腔炎と呼ばれる一時的な炎症によって起こります。
風邪やウイルス感染がきっかけで副鼻腔内に炎症が起き、鼻づまりや後鼻漏、咳が数週間続くことがあります。
この場合、適切な治療を行えば2〜3週間ほどで改善することが多いです。
ただし、炎症が強い場合や、もともとアレルギー体質がある方では、症状が長引くこともあります。
3か月以上続く場合は「慢性副鼻腔炎」や「副鼻腔気管支症候群」の可能性
咳や痰が3か月以上続く場合、副鼻腔炎が慢性化している可能性があります。
副鼻腔に膿がたまりやすくなったり、細菌や炎症が持続してしまうことで、のどや気管支への刺激が続く状態になるのです。
このような場合、単に「咳止め」を使用するだけでは改善が難しく、
副鼻腔炎そのものを治療しなければ、咳も止まりにくいのが特徴です。
さらに、炎症が長引くと、気管支の粘膜が敏感になり、少しの刺激でも咳が出やすくなります。これが副鼻腔気管支症候群（SBS）の典型的な経過です。
8週間を超えたら医療機関への受診を
日本呼吸器学会では、8週間以上咳が続く場合を「慢性咳嗽（まんせいがいそう）」と定義しています。
このような場合は、自己判断で市販薬を続けるのではなく、医療機関で原因を明らかにすることが大切です。
特に、次のような症状があるときは注意が必要です。
- 痰が増えている
- 夜や朝方に咳が強く出る
- のどの奥に常に違和感がある
- 鼻づまりや後鼻漏を感じる
これらが当てはまる場合は、副鼻腔炎や副鼻腔気管支症候群の可能性が高いため、早めの受診をおすすめします。
副鼻腔炎による主な症状の特徴
鼻づまり・後鼻漏（のどに流れる鼻水）
副鼻腔炎の代表的な症状が、鼻づまりと後鼻漏（こうびろう）です。
炎症によって副鼻腔内の粘膜が腫れ、膿を含んだ鼻水がたまりやすくなります。
この鼻水が外へ排出されず、のどの奥に流れ込むと「後鼻漏」と呼ばれる状態になり、のどの違和感や咳の原因になります。
「のどの奥に常に何かが張りついている感じ」「咳払いをしても取れない」などが典型的な訴えです。
特に朝起きたときや寝る前に咳が出やすいのは、この後鼻漏が関係しています。
においがわかりにくい
副鼻腔炎が進行すると、嗅覚（きゅうかく）の低下が起こることもあります。
副鼻腔と嗅覚を司る神経は近くにあるため、炎症が長引くと臭い分子が届きにくくなってしまうのです。「料理のにおいがしない」「香水の香りが弱く感じる」といった変化に気づいた場合は、副鼻腔炎が慢性化しているサインかもしれません。
寝ているときや朝方に強い咳
副鼻腔炎による咳は、横になったときや朝起きた直後に強く出る傾向があります。
これは、就寝中に鼻水が重力でのどの奥に流れ込み、気道を刺激するためです。
「夜中に咳き込む」「朝起きると痰が多い」などの症状は、典型的な副鼻腔炎由来のサインです。
こうした咳は、風邪やアレルギーによる乾いた咳と異なり、痰を伴う湿った咳（しつこい咳）であることが多いのが特徴です。
痰がからみやすい湿った咳
副鼻腔炎の咳は、痰がからんでいるような湿性の咳であることが多いです。
副鼻腔でつくられた膿や粘液がのどに流れ込み、それが痰として排出されるためです。痰は透明〜黄緑色で、粘り気が強いこともあります。
「朝起きたときに痰を出すのがつらい」「咳をしてもすっきりしない」などの症状が続く場合は、副鼻腔炎の可能性を考える必要があります。
検査・診断方法
レントゲン・CTによる副鼻腔の確認
副鼻腔炎の診断では、まず副鼻腔の炎症の程度や膿のたまり具合を確認することが大切です。
一般的にはレントゲン検査やCT（コンピューター断層撮影）を行い、副鼻腔内に陰影（炎症や膿のサイン）がないかを確認します。
CT検査では、副鼻腔のどの部分に炎症が起きているか、慢性化しているかどうかまで正確に把握できます。
特に、長引く咳を伴う場合には、副鼻腔炎が気管支や肺に影響していないかを同時に確認することが重要です。
気管支炎やアレルギーとの鑑別
咳が長引く原因は、副鼻腔炎以外にもさまざまあります。
たとえば、気管支炎・喘息・アレルギー性鼻炎・逆流性食道炎などでも同じような咳が出ることがあります。
そのため、診断では問診や聴診のほか、必要に応じて
- 呼吸機能検査（スパイロメトリー）
- 血液検査（アレルギー・炎症反応の確認）
- 喀痰検査（痰の性状や細菌の有無を確認）
などを行い、複数の可能性を一つずつ除外していきます。
「咳止めを使っても改善しない」「鼻の症状もある」という場合、単なる気管支炎ではなく、副鼻腔と下気道の両方に炎症がある状態かもしれません。
総合的に見極める診断 ― 当院の連携体制
目黒駅前ルアクリニックでは、呼吸器内科・内科・アレルギー科が連携し、咳の原因を多角的に評価します。
副鼻腔炎だけでなく、喘息やアレルギー体質、生活習慣など、背景要因も含めて総合的に診断するのが特徴です。
また、必要に応じて耳鼻咽喉科との連携を取り、画像検査の共有や治療方針の調整を行います。
「どの科を受診すればいいかわからない」と感じる患者さんにも、ワンストップで診療できる体制を整えています。
治療法 ― 段階的に改善をめざす
去痰薬・粘膜潤清薬で気道の状態を整える
副鼻腔炎による咳を改善するための基本は、鼻や気道にたまった粘液を外へ出しやすくすることです。
そのために使用されるのが、去痰薬（カルボシステインなど）や気道粘膜潤清薬（アンブロキソールなど）です。
これらの薬は、膿や粘り気のある鼻水をやわらかくし、鼻やのどの通りを良くする作用があります。
咳の原因となる「後鼻漏」を減らすことで、呼吸を楽にし、炎症をやわらげていきます。
マクロライド少量長期療法とは
副鼻腔炎が慢性化している場合に用いられるのが、マクロライド少量長期療法です。
これは、抗菌作用よりも抗炎症作用・免疫調整作用を目的として、マクロライド系抗菌薬を少量で長期間（数週間〜数か月）内服する治療法です。
マクロライド系抗菌薬には、炎症を抑えるほか、粘液の性質を改善して副鼻腔の排出を助ける働きがあります。
鼻の炎症を整えることで、気管支への刺激を減らし、咳の改善を促すことが期待できます。
この治療法は日本鼻科学会や日本呼吸器学会のガイドラインにも記載されており、副鼻腔気管支症候群の標準的治療法の一つです。
ただし、自己判断で抗菌薬を使用するのは危険です。医師の診断のもと、症状や体質に合わせて慎重に行う必要があります。
副鼻腔炎が強い場合の外科的治療も視野に
薬による治療で改善しない場合や、副鼻腔に膿が強くたまっている場合には、
内視鏡下副鼻腔手術（ESS：Endoscopic Sinus Surgery）が検討されることもあります。
この手術では、鼻の中からカメラを挿入し、通り道を広げて膿を排出しやすくします。侵襲が少なく、日帰りまたは短期入院で行われることが多いのが特徴です。
ただし、手術が必要となるケースは全体の一部であり、まずは内科的治療（薬物療法）を継続しながら経過をみることが基本となります。
慢性化を防ぐための再発予防治療
副鼻腔炎は再発しやすい疾患のため、治療後も鼻の通りを保ち、炎症を起こしにくい環境を維持することが大切です。
- 鼻うがいを習慣にする
- 加湿を心がける
- アレルギー性鼻炎や花粉症がある場合は早めに治療するといった日常ケアの継続が再発防止に有効です。
ルアクリニックでは、治療後の経過観察にも力を入れており、咳や鼻症状の再発を防ぐための生活指導を行っています。
セルフケアと生活の工夫
鼻うがいや加湿で粘膜を守る
副鼻腔炎による咳を改善・予防するためには、鼻やのどの粘膜を清潔に保つことが大切です。とくに有効なのが、鼻うがいと室内の加湿です。
鼻うがいは、生理食塩水を用いて鼻腔内に残った膿やアレルゲンを洗い流すことで、炎症の悪化を防ぎます。
専用の鼻洗浄ボトルやドラッグストアで販売されているキットを使えば、自宅でも簡単に行えます。
また、乾燥した空気は粘膜を刺激して炎症を悪化させやすいため、加湿器や濡れタオルを利用し、湿度40〜60％を保つのが理想です。
睡眠・体調管理・アレルギー対策
副鼻腔炎や咳が長引く背景には、免疫力の低下やアレルギー体質が関係していることがあります。
睡眠不足や過労、ストレスが続くと、体の防御機能が弱まり、炎症が治りにくくなります。
- 規則正しい生活と十分な睡眠
- 栄養バランスの取れた食事（特にたんぱく質・ビタミン類）
- 花粉やハウスダストの対策（掃除・空気清浄機）
といった基本的な生活習慣を整えることも、治療効果を高め、再発を防ぐうえで重要です。
市販薬で改善しないときの注意点
市販の咳止めや風邪薬で一時的に症状が軽くなることがありますが、副鼻腔炎が原因の咳は根本の炎症を治さない限り改善しません。
「咳が長引く」「薬を飲んでも再発する」といった場合は、自己判断で市販薬を続けるのではなく、早めに医療機関を受診してください。
特に、痰が増えている、のどの奥に違和感がある、夜に咳が悪化する場合は、副鼻腔炎や副鼻腔気管支症候群の可能性が高いため、早期治療が重要です。
目黒駅前ルアクリニックの診療体制
呼吸器内科・内科・アレルギー科の連携による総合診療
目黒駅前ルアクリニックでは、呼吸器内科・内科・アレルギー科・皮膚科が連携し、
咳の原因を多角的に評価できる診療体制を整えています。
副鼻腔炎による咳は、鼻だけの問題ではなく、気管支やアレルギー、免疫反応など、複数の要因が関係することがあります。
そのため、当院では「鼻」「のど」「気管支」を一体として診る総合的なアプローチを行っています。
一人ひとりの症状に合わせたオーダーメイド治療
同じ「副鼻腔炎」でも、症状の出方や原因は人によって異なります。
アレルギーが関係している方、体質的に炎症を起こしやすい方、気管支が敏感になっている方など、背景はさまざまです。
当院では、生活環境や既往歴も含めた問診を丁寧に行い、検査結果に基づいた最適な治療法（薬物療法・生活指導・必要に応じた専門医連携）を提案します。
そのため、「何度も咳を繰り返してしまう」「市販薬が効かない」などの悩みにも、
根本からの改善を目指すことができます。
目黒駅徒歩圏、通いやすい立地
当院は目黒駅から徒歩すぐの場所にあり、お仕事帰りや休日にも通いやすい環境です。平日だけでなく土、日曜も診療を行っているため、「忙しくてなかなか受診できない」という方にも安心してご来院いただけます。
また、オンライン診療やLINE予約にも対応しており、咳や鼻の症状がつらいときでもスムーズにご相談いただけます。
まとめ ― 咳が長引くときは早めの受診を
「風邪が治っても咳だけが続く」「のどの奥に何かが張りついたような感じがする」——
こうした症状が長引く場合、その背景には副鼻腔炎や副鼻腔気管支症候群が隠れていることがあります。
副鼻腔炎による咳は、鼻からのど・気管支へと炎症が広がることで起こるため、
単なる咳止めや風邪薬では改善しにくいのが特徴です。
早い段階で原因を特定し、副鼻腔と気管支の両面から治療を行うことが、回復への近道です。
当院（目黒駅前ルアクリニック）では、呼吸器内科・内科・アレルギー科が連携し、
長引く咳や鼻の不調に対して総合的にアプローチしています。
咳が8週間以上続く場合や、痰・鼻づまり・後鼻漏が気になるときは、自己判断せず、早めに医師へご相談ください。
適切な治療を行うことで、慢性化を防ぎ、快適な呼吸を取り戻すことができます。
